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2019年3月16日
【技術者・研究者の方へ】情報提供はどのタイミングで行うべきか

  

競合他社が出願人になっている公開特許公報を見て、「あの会社にこの内容で特許をとられるとマズイな」と思うことがあると思います。

このような場合、特許庁へ
「この特許出願は○○という理由で特許をとれないものですから、特許を許可しないようにお願いします。」という内容の書類を提出することができます。


 このような手続きを一般的に情報提供といいます。

 情報提供を行うことで、自社の営業活動の邪魔になる特許を競合他社にとられてしまうのを防ぐことができる場合があります。


 情報提供を行いたい場合は、特許がとれない理由(同一発明が記載されている先行技術文献など)が必要になりますので、これを見つける必要があります。この理由を見つけて、それに基づいて情報提供を行い、審査官にそれが認められればその特許出願は拒絶査定となって特許がとれないという結果になります。

ここで極めて重要なことは、

「どのようなタイミングで情報提供を行うべきか」

ですね。

これについては、「技術者・研究者のための特許の知識と実務」のP217に詳細に解説しましたので、そちらを見て下さい。

以下にコピペしておきます。


(☞40)いつ情報提供を行うべきか

 公開特許公報は、特許出願を行った日から原則として1年6月後に公開されます。したがって、競合他社の特許発明の内容を知ることができるのは、その後ということになります。

 また、特許出願を行った日から3年以内に出願審査請求しないと、特許権は発生しません。出願審査請求しなければ特許出願は取り下げたものとみなされるからです。


 そこで、競合他社の公開特許公報を見て「この内容で特許をとられるとマズイな」と思ったとしても、すぐに情報提供を行うのではなくて、3年以内に出願審査請求するか否かを見守ることが必要になります。わざわざ情報提供を行わなくても、特許出願を行った日から3年以内に出願審査請求しなければ特許権は発生しないので、自分は何もしなくても望む結果となるわけです。したがって、競合他社が出願審査請求を行ったら、その後に情報提供を行えばよいのです。


 また、競合他社は、出願審査請求する前の自社の特許出願に対して情報提供が行われた場合、「あれ、この特許出願は大した内容じゃないから、出願審査請求をするつもりはなかったんだけど、誰かが情報提供してきたということは、特許権が成立すると困る人がいるということだな。特許権をうまくとれれば、誰かからライセンス料をとれるかもしれないぞ。そういうことなら、やっぱり出願審査請求をすることにしよう。」というように考えるでしょう。情報提供を行わなければ、そのまま特許出願が取り下げられたものとみなされて特許権は成立しないで終わったはずなのに、情報提供を行ったために余計に状況が悪くなる可能性があるのです。

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