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2019-12-18  [発明の名称]の欄は補正すべきか?

 

明細書の最初の欄である[発明の名称]に何を書くかは自由です。

特に決まりはありません。

 

逆に言うと、明細書を書く際に、

ここに何を書くべきか、

悩む必要はないと思っています。

 

よって、私は明細書を書く際、悩まずに、

「請求項の末尾のみ」

を書くことにしています。

 

例えば、「・・・・を特徴とする○○組成物。」という請求項と、

その製造方法の発明として「・・・・という工程を備える○○組成物の製造方法」

という請求項があった場合、

 

【発明の名称】には

「○○組成物およびその製造方法」

とだけ記載します。

 

これで十分で、何を書くかを悩む必要はないと思っています。

 


さて、[発明の名称]の欄の書き方について、

1点だけ、悩ましいことがあります。

 

それは、

「請求項を補正して発明が減ったときに、

それに合わせて【発明の名称】の欄も補正するのか?」

 

という点です。

 

例えば、「・・・・である○○組成物。」という請求項と、

その製造方法の発明として「・・・・という工程を備える○○組成物の製造方法」

という請求項があり、

 

【発明の名称】には

「○○組成物およびその製造方法」

と記載されていて、

 

審査段階で、特許請求の範囲から

「・・・・という工程を備える○○組成物の製造方法」

の請求項を削除したとします。

 

その時点で、特許請求の範囲には

「・・・・である○○組成物。」

のみが記載されています。

 

このとき、

「○○組成物およびその製造方法」

と記載されている【発明の名称】の欄を

「○○組成物」

に補正するべきか、ということです。

 

何が悩ましいかというと、

マレに、請求項の削除に合わせて【発明の名称】を修正する

職権訂正をしようとする審査官がいて、

(通常、職権訂正してよいか、と電話がかかってくる)

 

そして、職権訂正がなされると、

クライアントから見て、

私が何かミスをしたかのように見える、

ということが嫌なのです。

(何もミスしてないのに。)

 

ここで、悩むのであれば、請求項の補正と同時に、

【発明の名称】も補正すればよいと

思うかもしれませんが、

 
多くの場合、補正書の分量が増えることによって

クライアント様へのご請求額が増える方向になります。

 

ほとんどのケースで[発明の名称]を修正する必要はないのに、

その必要でない補正を行うことで

クライアント様への請求額が増えるのは申し訳ないので、

原則、その補正はやるべきではないと

思っているのですが、

 

上記の通り、ハズレの審査官に当たってしまうと

職権訂正されてしまいます。

 

よって、請求項の補正に合わせて[発明の名称]を補正すべきか

は悩みどころです。

 

 

考えたあげく、私の場合、

原則として請求項の補正に合わせて【発明の名称】の欄の補正はしていません。

 

そして、たまたまハズレの審査官に当たってしまい、

[発明の名称]を職権訂正したい、と審査官が言ってきたときは

運が悪かった、ということで、あきらめることにしています。

 

なお、審査官から

「発明の名称を職権訂正してよいか」

と電話がかかってきたときに、

 
「職権訂正はしないでほしい、

そもそも、発明の名称を請求項の末尾に合わせなければならない、

という拒絶理由は49条に書いてないのだから、

発明の名称を修正する必要もない、何を根拠に訂正しようというのだ」

 
というような感じで争ったことはありません。

(心の中では言っていますが。)

 

どちら様か、ぜひ、審査官と争ってみて下さい。そしてその結果を教えて下さい。

 


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